大手から中小、更には製造業からサービス業まで、様々な分野で産業用ロボットは使われています。ただ、一概に産業用ロボットといっても、その定義はどのように決められているのでしょうか。
今回の記事では、産業用ロボットの定義について詳しく解説していきます。

産業用ロボットの定義とは?

そもそも、ロボットのイメージから皆様は様々なイメージを持っているのではないでしょうか。工場で動いているようなアーム型のロボットを想像する人もいるでしょうし、人型のヒューマノイドのようなロボットを想像する方もいるかもしれません。
ロボットの定義は、未だに明確なものはありませんが、2006年5月に経産省が開催したロボット政策研究会の中で「センサー、知能・制御系、駆動系の3つの要素技術を有する知能化した機械システム」として定義されました。
以降、多くの方がこの定義に則ってロボットを考えるようになりました。

そして、現在ではJIS規格において、ロボットは「二つ以上の軸についてプログラムによって動作し、ある程度の自律性をもち、環境内で動作して所期の作業を実行する運動機構。 」と定義されています。
https://kikakurui.com/b0/B0134-2015-01.htmlより

また、その中でも産業用ロボットの定義については、「工業規格の中で自動制御され、再プログラム可能で、多目的なマニピュレータであり、3 軸以上でプログラム可能で、1 か所に固定して又は移動機能をもって、産業自動化の用途に用いられるロボット。」とされています。

つまり、一度プログラム内容を確定させ、一つの作業を継続的に続けるような機械は産業用ロボットとは言えない、ということです。

中小企業にも産業用ロボットが導入しやすい理由は定義に有り

上記から分かる通り、産業用ロボットは定義の時点で「再プログラムすること」を前提として作られています。
勘の鋭い方はお気づきかもしれませんが、この再プログラムができるという柔軟性こそが中小企業に産業用ロボットの導入ができる理由なのです。
また、再プログラムができると同時に、「多目的なマニュピレータ」という記載もあります。一つの作業だけではなく、様々な作業をこなせるからこそ産業用ロボットと呼ばれているということです。

産業用ロボットの導入に成功している企業の視察に行くと、必ず「再プログラム」や「多目的」前提で産業用ロボットを導入しています。

まだまだ大手企業で一つの作業だけを淡々と行うロボットこそが産業用ロボットだというイメージが蔓延していますが、実際はそうではなく、色々なことに使うことを前提として産業用ロボットは作られているのです。

産業用ロボットの正しい定義を持ちましょう

いかがでしたでしょうか。この記事を通して、産業用ロボットの正しい定義を持ち、自社での導入を進めて頂ければと思います。
産業用ロボットは大量生産を行う大手企業が使う物という考えは改め、産業用ロボットは中小製造業の多品種少量生産でも導入可能性を考えられるもの、と再定義していただければと思います。