補助事業者(企業名)(株)横浜ファーム
補助事業者(所在地)千葉県君津市
SIer(企業名)大豊産業(株)
SIer(所在地)香川県高松市
タイトル自走式点検ロボットと人工知能技術を組み合わせた死亡鶏検知システム
企業規模中小企業
業種その他(養鶏)
用途鶏舎巡回
死亡鶏の検知・通報
導入の主な目的省人化・省力化
概要人による死亡鶏監視業務に自走式ロボットを導入。
AIによる画像処理により低照度下でのカラー画像の取得を可能にした。

導入前養鶏場の鶏舎内での死亡鶏監視業務は、人によ る定期的な巡回により除去作業を行っていた。
当社の場合は一つの鶏舎に5万羽から7万羽を飼 養でき、鶏舎の長さは80メートル程になる。よって鶏 のチェック作業は長時間を要し、労力は膨大なもの となるのでロボットによる業務に移行することで省人 化と省力化を実現した。
本システムにおいては、巡回ロボットにカメラを複 数台取付け、指定ルートを自動走行させ死亡鶏検査 画像を取得し、画像をサーバーPCに転送してAI処 理を行う。検査結果を作業員のモバイル端末に送信 する。検出・通知頻度は、1日当たり2回とし、自動 巡回の都度通知を行っている。検出率は、当初目標 の80%を上回る結果となっている。
このため、作業員は指定されたケージに出向き、 死亡鶏を除去するのみとなり、巡回監視業務が軽減 され、作業員数は従来と比べ半減することができた。
導入後人が鶏舎内を巡回・監視していた
概要②ロボットが指定されたルートを走行
ロボットがケージ内を撮影する
検査画像を送信する
導入ロボット(種類)自走式点検ロボット
導入ロボット(メーカー)ヘッズ社
導入ロボット(型番)CORO
労働生産性
単位:倍
1.7
人数
(導入前)
5
(導入後)
単位:人
3
労働時間
(導入前)
15
(導入後)
単位:時間
15
生産量
(導入前)
20,000
(導入後)
単位:個
20,000
その他効果長時間肉体労働削減
投資回収年
単位:年
5.5
事業規模
単位:百万円
20
効果(年あたり)一人当生産数増加:178個/HMアップ 266個/HM→444個/HM
労働生産性:2名(360万円=30万円×2 名×6ヶ月)の人件費に相当
ロボット導入のきっかけハム・ソーセージ業界は、お中元・お歳暮時期は大幅に生産量が増加し、年間を通じて閑繁差が大きい のが特徴です。又ギフト製品の包装工程は手作業が中心であり、繁忙期に合わせた採用を行うものの、生 肉製造現場の臭いや脂等の要因により人気が無く、短期労働者の確保が困難になっております。
当社は以前より省力化、省人化を進めてきたものの、以下の物理的、技術的理由でハードルが高く、 ロボット導入には至っておりませんでした。
①製品が不定形かつ多品種生産への対応
②産業用ロボット導入スペース不足(安全柵設置場所不足)
③ロボットティーチング専門知識不足
④ハム・ソーセージ業界特有の品質担保
これらの問題の解決、省人化生産への方策をライフロボティクス(株)様に 相談し、提案を受けました。同社取り纏めの下、不定形ワークを把持 可能なロボットハンドをニッタ(株)様、既存包装機と連携するコンベア製作とロボットシステムの構築を植田酪農機工業(株)様と三者合同 チームにて対応いただき、今回の協働ロボット導入に至りました。
ロボット導入を終えてロボット導入後の工程は下記になります。
①網台車に積載された加熱冷却後の製品を2人掛りでコンベアに投入します。
②コンベア上に流れた製品はロボットが取り易いよう整列され、個別に切り離されてロボットまで搬送します。
③搬送効率アップの為、2台の協働ロボットがそれぞれ2個づつ製品を掴み上げ、包装機に投入します。 ロボット導入の結果、2名省人化できた上、導入前に比べ作業者への肉体的負担が軽減し、検品精度が向上しました。また協働ロボットを採用した為、作業者の安全面でのリスクも低減されています。
また、ハム・ソーセージ製造においては一つ一つが形状が異なり多品種対応が難点でありました。ニッタ
(株)様開発の5本指の食品衛生法適合ハンドは、一つのハンドで不定形かつ異型な様々な品種にも対 応できる為、ロボットハンドの切り替えが不要となりました。今回ご協力いただいた3社の皆様は、オペレーショ ンを簡単にする為の工夫や段取り替えの簡素化など、使い勝手向上を目指して様々なアイデアを盛り込ん でいただきました。なお、協働ロボットは、簡単にロボットの作業プログラムを変更できる為、様々な仕事をさ せることが可能です。今後もロボットと協働に働けるメリットを生かし、人材不足問題の解消に努めていきま す。
ロボットユーザーからひとことロボット導入は、省人化 効果が期待されますが、 安全柵やティーチングなど 専門的知識と労働安全 面での課題がありました。 又商品ライフサイクルが短い業界であり導入に至っておりませんでした。今まで導入今回の導入ロボットは人と協働するロボットであ り、設置場所がクリーンルームのため白カバーを 被せており、見た目は作業者に見えます。安全 柵も無く作業者の隣で何時間でも同じスピード で同じ作業を繰り返し、疲れを見せません。
今回食品衛生法に適合するハンドが開発され たことにより更に他の工程にも活用が期待できま す。人財不足が深刻な今、協働に働けるロボッ トを今後も活用していきたいと考えています。

ロボットシステムインテグレータからひとこと
これまで弊社はロボットで 包装後の食品を把持する システム構築の経験はあ れど、包装前の食品を直 接掴む案件を手掛けたこ とはなく、弊社にとっても大 きなチャレンジでした。今回、植田酪農機工業様、ニッタ様、弊社の 三者の知恵を結集し、協働ロボットのシステムを 導入させていただきました。今回の製品は形も 大きさも異なり、品種も様々と極めて難しいワー クでありましたが、把持ミスも少なく、段取り替え の負荷も少ない使い勝手の良いシステムに仕 上がりました。今回の経験を元に、人手不足に 悩む食品工場の問題解決を更に進めていきた いと考えております。

ロボット活用ナビより  http://robo-navi.com/webroot/doc_download.html