補助事業者(企業名)トラストメディカル
(株)
補助事業者(所在地)兵庫県加西市
SIer(企業名)トラストメディカル(株)
SIer(所在地)兵庫県加西市
タイトル免疫検査抗体製造における凍結真空乾燥準備工程へのロボット導入
企業規模中小企業
業種製造業(体外診断 薬)
用途ハンドリング 検査・搬送
導入の主な目的労働生産性の向上
概要イムノクロマトの凍結真空乾燥の準備工程に双腕ロボットを導入。
部材の取出し・検査にカメラ使用し、ランダムピッキングと検査の自動化を実現 。
概要②インフルエンザ診断に代表される迅速診断手法である イムノクロマトは、簡便かつ有効な診断法として注目さ れている。その製造工程では抗体を失活させないため 凍結真空乾燥が必須である。この準備工程は、多種の チューブ状容器と多種の濾紙状シートを、目視検査を行 いながらトレイの上に整列させ、試薬を分注するという 複雑な作業が必要である。
今回双腕多関節ロボット(YuMi)と検査カメラをユニット 化したデクシス社の【外観けんた君】を主体としたシステ ムを構築し、多種の部材に対応できるようにした。
動作は作業者がコンベアへ投入した部材をカメラで認 識して右腕でピッキングし、検査後、トレイに整列配置す る。左腕の分注ノズルにてトレイ上の部材に試薬を塗 布・分注する。
作業者は部材の投入と試薬塗布分注された部材の取 出しだけを行うため、作業時間が大幅に減少すると共に、 作業者による検査・品質のばらつきが無くなり、労働生産性の向上と品質の安定化が実現できた。
導入前人が検査・整列・分注作業をしてい た
導入後ロボットが部材を取り出す
画像検査後、トレイに整列する
ロボットが試薬塗布・分注を行う
導入ロボット(種類)双腕ロボット
導入ロボット(メーカー)デクシス
導入ロボット(型番)外観けんた君(ABB YuMi)
労働生産性
単位:倍
7.5
人数
(導入前)
1
(導入後)
単位:人
1
労働時間
(導入前)
7.5
(導入後)
単位:時間
1
生産量
(導入前)
900
(導入後)
単位:個
900
その他効果品質が安定した
投資回収年
単位:年
6.4
事業規模
単位:百万円
45
効果(年あたり)生産数:20,000個×2工程 不良率低下:5%→0.1% 労働時間:169H→22H/月
利益増:706万円((169-22)Hx2000
(円/H)x12ヶ月x2工程)
ロボット導入のきっかけトラストメディカル(株)は、微細加工や自動機などを製造していた会社から2009年に分社独立し 医療機器、体外診断薬を製造販売している会社です。分社前の会社で事業としていました機械装置や製造設備の技術も引き継ぎ、医療機器などの商品作り と共に製造設備も内部で製作をしています。本ロボットの導入のきっかけとなりましたのは「人手不足の解消」という 社内のニーズでした。体外診断薬事業は、他社商品の受託生産もし ていますが、作業内容が複雑な上に工程が長いという特質があります。複雑な作業をこなせるスキルのある人の確保は近年非常に難しく、解決策が求められていました。従来法により多種の作業ができる自動機を検討しましたが汎用性に 欠け、汎用性を持たせると費用がかさむ上に、工程変更にも日数を 要するという検討結果となりました。その様な時に展示会で見かけたのが人型の双腕ロボットで、この様な 課題を解決できるものと思い、導入しました。
ロボット導入を終えてイムノクロマトの凍結真空乾燥の準備工程は、多種のチューブ状容器と多種の濾紙状対象を、目視検 査を行いながらトレイの上に整列するという複雑な作業が必要ですので、手作業に頼らざるを得ないと考え ていました。
本実証事業ではピッキング・検査・整列・分注と人が行っていた工程を外観検査機能を有する双腕多関 節ロボットおよび部材供給ユニット、濾紙検査ユニット、整列トレイ収納ユニット、部材整列ユニット、試薬 塗布・分注ユニットにより構成しました。
人の作業はコンベアへの部材(濾紙、チューブ)投入と整列トレイ収納ユニットから濾紙整列トレイやヒー トブロックを取り出し凍結真空乾燥機へ投入するだけの作業になり、多種の複雑な熟練を要する作業のロ ボット化が可能となりました。
この結果、労働生産性は7.5倍と想定を超える成果が得られましたし、作業者にとりハンドリングが難し かった濾紙の手作業が軽減されたことも大きなメリットになっています。
また、熟練を要していたピペット作業による分注精度、濾紙材料内に含まれる細かい異物の検出精度が 向上し、品質の安定という効果もありました。
今後は、プログラム変更だけで多品種少量生産に対応できる製造工程の構築に取り組んでいく予定です。
ロボットユーザーからひとこと体外診断薬の製造は生産 季節変動や人の増減を考慮 する必要があります。
そのような背景からロボットに 着目していました。
今回、これまで熟練者の手作 業に頼っていた業務をトレース し、ロボットに担わせることができたことは今後の社内の製造設備の大きな転換点になるものと期待しています。ロボット化に必要なリソースが理解できたことも 今回の成果であり、様々なメリットのあったプロ ジェクトでした。
ロボットシステムインテグレータからひとこと
今回導入しましたロボットシ ステムは、複雑で工程が長く 検品を含む組立作業に適しています。
また、多品種少量生産にも フレキシブルに対応できる構成 としました。対象となる工程は無数にあり、逐次活用事例を 拡げていきたいと考えています。
タクトタイムやプログラミングは、今後の取り組みが必要な課題点と考えており、ロボットメーカーの協力を得て解決していく予定です。

ロボット活用ナビより  http://robo-navi.com/webroot/doc_download.html