提案類型【B.コスト削減に向けたSIプロセス実証事業】

補助金上限額:3,000万円
補助率 中小企業:2/3、大企業(中小企業以外):1/2
ロボットシステムの構想・設計・導入を担うシステムインテグレータと密に連携し、ロボットシステムの導入におけるシステムインテグレーションのコストを削減する設計手法の実証を行う計画を対象とします。
補助事業者(企業名)(株)中野屋ステンレス
補助事業者(所在地)長野県伊那市
SIer(企業名)(株)アマダ
SIer(所在地)神奈川県伊勢原市
タイトル各種溶接工程の集約によるロボットシステムの効率化
企業規模中小企業
業種製造業(金属製品)
用途溶接
導入の主な目的労働生産性の向上 品質の向上
熟練技能のロボット化
概要4つの溶接工程にファイバーレーザ溶接を行うロボットを導入。
熟練工に頼っていた高品質な溶接作業をロボットの活用で若手社員でも実現可能にする。
概要②従来のシステムインテグレーションでは、溶接の4工程に自動機を一列に配置し、走行台車付きハンドリングロ ボットで仕掛品を移動させるため、5つの装置を配置する広大なスペースが必要となった。また5つすべての装置 にプログラムが必要となり、プログラム変更にも膨大な時間が必要となる。これに対し、今回のシステムインテグ レーションでは、レーザビーム形状を自在に変化させられる最新ファイバーレーザ発信器を垂直多関節ロボットに 持たせ、高度な微細溶接に活用する新工法を確立している。これにより、現在の4工程を1台のロボットに集約し、 熟練工に頼らずパート社員でも安全に加工可能な体制を構築することが可能となる。加えて、労働生産性の向上、 品質の向上、熟練技能のロボット化、イニシャルコスト及びランニングコストの削減が図れる。
導入前工程毎に4台のロボット と仕掛品を次の工程に 搬送するロボット、1人 の作業担当者が必要
加工時間:30分/台(年間2,400台加工で1,200時間) 労働コスト:286万円(≒正社員年収480万円×
1,200時間÷総労働時間2,016時間)
加工コスト:1,764千円(≒7,350円/台×2,400台) 合計 2,050万円
導入後レーザビーム形状を自在に変化させられる最新ファ イバーレーザ発信器を垂直多関節ロボットに持たせ ることで、1台のロボットで様々な溶接が可能となった。 これにより、イニシャルコストを大きく削減。
加工時間:11分/台(年間2,400台加工で432時間) 労働コスト:39万円(≒パート社員時給900円×
432時間)
加工コスト:792万円(≒3,300円/台×2,400台) 合計 831万円
導入ロボット(種類)垂直多関節ロボット
導入ロボット(メーカー)安川電機
導入ロボット(型番)MOTOMAN-MC2000
労働生産性
単位:倍
2.8
人数
(導入前)
1
(導入後)
単位:人
1
労働時間
(導入前)
8
(導入後)
単位:時間
8
生産量
(導入前)
16
(導入後)
単位:個
44
その他効果流出不良が減った
投資回収年
単位:年
6.5
事業規模
単位:百万円
79.5
効果(年あたり)生産数増加:28個/日×240日=6,720個
不良率低下:前10%→1%以下
利 益 増:1,219万円/年
労働生産性:247万円=正社員286万円- パート社員39万円の人件費に相当
ロボット導入のきっかけ(株)中野屋ステンレスは従業員数27名の会社です。明治35年に中野屋ブリキ店として創業以来、115年の歴史と実績があり、製品の板金、溶接、塗装、組立てまでを一貫生産できる体制を有しています。 自動車部品の切削加工専用機向けクーラント濾過装置の他、建築関連製品、看板等の製造を行っていますが、お客様からの品質要求は年々高まってきていることから、従業員には積極的に技術向上に向け た研修等に参加してもらっています。しかし、高品質化の最重要項目である溶接技術の向上は、研修を受 ければすぐに高められるものではなく、日々の研鑽の積み重ねが求められています。当社でも熟練工が5名いますが、品質要求の高い 製品ほど熟練工に頼らざるを得ず、効率的に生産 を行うことが困難な状況にありました。また、熟練工の技術をいかに若手社員に伝承していくか、また業務分担を図っていくかが課題でした。
これらの問題を改善したいと考えていたところ、 システムインテグレータである(株)アマダ様にご相談をさせていただく機会をいただき、溶接ロボットの導入に至りました。
ロボット導入を終えて今回のロボットシステムには、レーザビーム形状を自在に変化させられる最新ファイバーレーザ発信器を垂 直多関節ロボットに持たせて、高度な微細溶接を可能にする新工法を確立しました。これにより、現在の4 工程を1台のロボットに集約することができるとともに、熟練工に頼らずパート社員でも安全に加工可能な体 制を構築することが可能となりました。加えて、労働生産性の向上や品質の向上、熟練技能のロボット化、 イニシャルコスト及びランニングコストの削減が図れました。
入社1年目の社員にもシステムの操作をしてもらいましたが、お客様が求める 高品質な溶接が可能となり、また今までは1日16個しか製造できなかった製品 が44個も製造できるようになるなど、生産性も飛躍的に向上しました。
導入前はどこまで活用できるか、稼働率も低下してしまうのではないかとの印象がありました。しかし、実際に導入して みると、多品種少量の多彩なケースにも対応が可能で、応用 が利きやすく、活用しやすいと感じました。
今後は多様な製品をより多く製造していくことで、加工の 再現性を高めていきたいと思います。
ロボットユーザーからひとことロボット導入前は、当社でど こまで使用できるか、不安に 感じることも多くありました。
しかし、いざ導入してみると 仕事の方法が大きく変わり、 従業員も作業がし易くなりました。
また、これまでは熟練工に頼らざるを得なかっ た高品質な溶接が、製品の仕様に合せてロボッ トでの溶接に移行できるようになり、熟練工への 作業負荷も軽減できるようになりました。
今後は、ロボットで溶接する製品、人の手で 溶接する製品を受注段階から見極め、より効 率的な加工ができる体制を整えたいと思います。 そして、人の技術とロボットの技術をうまく融合さ せ、当社全体の技術力を高めて、よりよい製品 をお客様に届けていきたいと思います
ロボットシステムインテグレータからひとこと
ファイバーレーザ溶接システムの導入に当たり、 多品種少量の製品への対応や各種ワークの検 証など、本社工場(神奈川県伊勢原市)ま でお越し頂き、検討を重ねてまいりました。
一般的な溶接ロボットを導入されている同業 他社様は多くいらっしゃいますが、今回導入頂 いたロボットシステムは全国でも導入事例がほと んどないシステムで、(株)中野屋ステンレス 様には先進企業としてご活用頂ければと考えて おります。
人々の多様な働き方が求められる昨今ですが、 若手社員の方だけでなく、パート社員の方でも 安全に作業をして頂ける環境が整い、今後もま すますご躍進されることと祈念しております。
また、ユーザー様の代表として、使用したからこ そわかったことや改善点など、忌憚のないご意見 を頂き、ともに成長していければと思います

ロボット活用ナビより  http://robo-navi.com/webroot/doc_download.html