提案類型【C.公共空間におけるロボット社会実装プロジェクト】

補助金上限額 導入実証:3,000万円、FS:500万円
補助率 中小企業:2/3、大企業(中小企業以外):1/2

空港や市街地、ショッピングモール、ホテル、飲食店、駅などの公共空間においてサービスを提供するロボットの活用について、価値評価手法の確立などを通した、社会実装に向けたロボット導入実証やFSを行う計画を対象とします。
補助事業者(企業名)がんこフードサービス(株)
補助事業者(所在地)京都府京都市
SIer(企業名)シャープ(株)
SIer(所在地)奈良県大和郡山市
タイトル自動搬送ロボット導入による料亭の接客サービスの効率化
企業規模大企業
業種サービス業(飲食店)
用途荷物搬送
導入の主な目的省人化・省力化
概要人の手による料理の搬送作業を搬送ロボットを導入することにより自動搬送にする。
安全に配慮した運用マニュアルの作成や教育体制を整備し、多店舗展開への基礎を確立。
概要②日本料理店における料理の運搬業務の自動化を 図ることで、接客業務の約20%を占める同業務の合 理化による投入労働量の削減を図るとともに、顧客 接点により多くの接客人員を投入することでサービ ス付加価値向上を図り、生産性向上の分母、分子双 方の要因の改善を図る。併せて、労働人口減少に 起因する人材不足の解消や、外食業界全体の課題 である長時間労働問題の是正を図る。
結果、搬送作業にとらわれる労働人員 労働時間 が短縮され、空いた時間を接客接遇などに回せ、お 客様の満足度向上など、人手不足による問題点の 改善に向けることができた。
連絡体制や運用時の注意点など安全に配慮した 運用マニュアルの作成を行い、教育体制も整備した。 多店舗展開への基礎を確立することができた。
導入前人による料理搬送を行っていた
導入後ロボットで料理搬送
搬送時間とサービス向上
導入ロボット(種類)自動搬送ロボット
導入ロボット(メーカー)シャープ
導入ロボット(型番)XF-ZZ048(本体)/XF-ZZ536
労働生産性
単位:倍
1.2
人数
(導入前)
64.04
(導入後)
単位:人
58.97
労働時間
(導入前)
11,079
(導入後)
単位:時間
10,203
生産量
(導入前)
76,364
(導入後)
単位:個
76,604
その他効果品質向上、組織活性化
投資回収年
単位:年
2.4
事業規模
単位:百万円
28
効果(年あたり)11.7百万円=1日当たり人件費削減32 千円×365日
ロボット導入のきっかけがんこフードサービス株式会社は、伝統的な日本料理店を運営する会社です。伝統産業ゆえ、生産(調理)や販売(接客)は熟練工に依存している業界であり、結果として労働生産性が低い産業でし た。当社はいち早く技能教育による従業員のパート化、QC活動導入による労働生産性向上などを行い、 生産性向上に取り組んでおり、同業他社の中では先進的であったと思いますが、バブル崩壊に伴うデフレ長 期化に起因する客単価減少、人口減少に伴う顧客および従業員減少などの社会構造変化に対応するに は、既存の取り組みだけでは不十分と言わざるを得ない状況でした。加えて、労働人口減少に伴う求人難 は、生産性の低い外食産業では非常に深刻であり、店舗運営に支障をきたす可能性が高まってきました。
このような課題を解決するため、伝統的日本料理店としての付加価値 創出ポイントである接客、調理の時間を十分に確保しつつ、価値創造に 寄与しない搬送工程を自動化することで、付加価値創出と効率化との 両立を実現するため、シャープ株式会社様が開発した搬送ロボットを導 入し、労働生産性の向上を図る取り組みを進めることとなりました。
ロボット導入を終えて顧客や従業員が常時滞在する環境下における搬送ロボット導入のためには、安全面への配慮が最も重 要です。衝突回避の仕組みやロボットの挙動、搬送経路などを十分吟味してプログラミンを実施しました。 加えて、人による作業(料理の提供や下膳)とロボットによる搬送工程を最適化するための役割分担、搬 送経路やエリアを検討し、搬送経路やオペレーションプログラミングを開発し、実店舗に導入しました。
ロボット導入の結果、運搬工程を100%ロボット化することはできませんでしたが、人の少ない日や時間帯 また、需要超過により従業員数が不足する日の料理提供や片付けがスムーズになり、従業員は接客に専 念できる時間が増加しました。加えて、従業員の移動距離が短縮されることで疲労軽減につながり、ES向 上にも寄与することができたと思います。さらに、ロボット導入自体が話題となり、顧客やマスコミの注目度が 向上したことは当初想定しなかった波及効果です。
ロボット導入による組織活性化効果も重要な成果です。従来従業員同士が暗黙の了解で作業分担し てきましたが、ロボット導入によって作業分担や方法を明確に定義する必要が生じたため、暗黙知を形式知 にすることができました。また、ロボットをどのように活用することが顧客や従業員、店にとって良いことかを従業 員同士が議論し、互いにアイデアを出し合うようになりました。人と機械の協働が知恵を創発し、結果として チームワークが向上したのは定性的ではありますが重要な成果です。
ロボットユーザーからひとこと調理師、接客スタッフともに 長年の経験則が重視される業 界では、AGVの導入はスタッフ の抵抗があるのではと心配して いましたが、“賞賛の声”が多くあった事が新鮮でした。
店舗をご利用になられるお客様 からの評判もよく、スタッフ一同も喜んでおります。 弊社にとっては始めての導入店舗でありますが、 現場としてのノウハウも蓄積しつつ今後の全社 的な展開にも貢献していく事が直近の目標です。 省人化だけのイメージもある中、比較的近い将 来においてもお客様に対しての“おもてなし”の質を維持、さらに成長させていく為にも変化の 必要性を感じています。これからますますロボット の出番が増えていく世の中になりますが、様々な ロボットの需要の提案も出来ればと考えています。
ロボットシステムインテグレータからひとこと
弊社の搬送ロボットは主に 倉庫、工場で使われており、 サービス業でのロボットの導入 は、ホテルの事例があるだけで したので、飲食店への導入は 挑戦的な案件でありました。
こうした中で、これまで培ってきました弊社の搬送ロボットの開発・導入ノウハ ウに加え、店内オペレーションを改善するための 運用、来店されるお客様、従業員の方への安 全の配慮については、がんこフードサービス様と 共に開発を行い、ロボットの導入を実現致しま した。また、従業員の皆様に協力によりスムーズ にロボットを導入頂けました。
今後も、本件で蓄積したデータ、ユーザー様の 声をフィードバックし、より効率的で使いやすいロ ボットの開発・導入を推進して参ります。

ロボット活用ナビより  http://robo-navi.com/webroot/doc_download.html