老舗企業は33,000社

老舗企業

この記事では、過去に参加したセミナーで面白いなと思ったものを書いていきます。帝国データバンクさんと金融機関で開催されたセミナーだったと思います。ご興味を持っていただいた方は、そのセミナーで話されていたものを、私が主観で編集したものという前提で読んでいただければ幸いです。

昨年、帝国データバンクが老舗企業(業歴100年以上)に関する調査結果を発表しました。2019年中に業歴100年を迎える企業を含めて、日本では33,259社あり、そのうち製造業は8,344社が100年以上続いているそうです。

100年続く、製造業の強み

100年企業企業の強み

100年続く、製造業に自社の強みをインタビューしたところ回答は上記の通りだったそうです。この内容を「ある切り口」で分類すると下記のようになります。

100年企業の強みを「ある切り口」で分類

これから生き残るために必要なもの

さらに、これから生き残るために必要なものについても調査されています。

今後も生き残るために必要なもの

これらをさらに「ある切り口」で分類するとこうなります。

今後も生き残るために必要なものを「ある切り口」で分類

強みと今後も生き残るために必要なものを赤で囲んでいますが、どのように分類されているのでしょうか?

知的資産とは、企業の競争力の源泉

答えは、「知的資産」で分類していました。老舗企業の「自社の強み」と「今後も必要である力」を分析していくと多くは知的資産になることがわかりました。

知的資産とは何かというと経済産業省から資料が出ています。

「知的資産」とは特許やブランド、 ノウハウなどの「知的財産」と同義ではなく、それらを一部に含み、さらに組織力、人材、技術、経営理念、顧客等とのネットワークなど、 財務諸表には表れてこない目に見えにくい経営資源の総称を指します。「知的資産」は企業の本当の価値・強みであり、企業競争力の源泉です。企業経営・活動は、知的資産の活用なしには成り立たないものなのです。

経済産業省 近畿経済産業局

 そのようなそれぞれの会社の強み(知的資産)をしっかりと把握し、活用することで業績の向上や、会社の価値向上に結びつけることが「知的資産経営」なのです。

 企業が勝ち残っていくためには、差別化による競争優位の源泉を確保することが必要です。差別化を図る手段は色々ありますが、 特に大きなコストをかけなくても身の回りにある「知的資産(見えざる資産)」を活用することによって、他社との差別化を継続的に実現することができ、 ひいては経営の質や企業価値を高めることができるのです。

経済産業省 近畿経済産業局

とても抽象的な言葉ですが、目に見えない企業に固有の資産を、知的資産として認識し、有効に組み合わせて活用していくことを通じて、収益につなげる経営手法として知的資産経営を定義しています。

知的資産の分類

老舗企業の強みが知的資産にあるということがわかったところで、自社の経営にどのように活用していけばいいのでしょうか。

まずは知的資産をもう詳しく理解していきましょう。資産は大きく3つに分類されます。

人的資産

知識・技術・ノウハウなど、個人が備えている資産であり、退職とともに失われる資産

構造資産

個人が退職しても残る資産

関係資産

企業の対外的関係にかかるすべての資産*金融機関の協力関係、協力会社との連携等

抽象的なので、具体的な事例に当てはめて考えてみましょう。
まずは現状の強みを洗い出してみます。

現状の強みを洗い出す

このような形で、思いつく限り強みを書いていきます。

次にそれぞれの強みを人的資産(赤)・構造資産(青)・関係資産(黄)で分類してみます。

強みを知的資産の切り口で分類

ここまでは、「知的資産の洗い出し」=「知的資産の認識」です。ここからは、有効に組み合わせて活用していくことを考えていきます。

有効に組み合わせいくためには、それぞれの知的資産を工程ごとにプロットしていきます。

強みを工程ごとに整理

こうすると自社の知的資産が何かということが、客観的に認識できるようになり、それぞれの関係性を理解することができます。

最後になりますが、知的資産を有効活用する方法のステップが記載されていますで、掲載します。

まとめ

今回は100年企業から学ぶ経営力というテーマでした。
ポイントは、知的資産経営が、長期的にみると経営には重要であることでした。
日々の活動では、どうしても視点が短期的になりがちです。
また直近の外部環境では、短期でも先行きの不透明感があると思います。
大変な時期だと思いますが、長期視点で考えるような記事を書かせていただきました。
この大変な時期を乗り越えていけるよう一緒に頑張りましょう。

参考資料
「老舗企業」の実態調査(2019年)
知的資産経営のすすめ
知的資産経営のススメ 第2回:知的資産経営の基礎知識