EV航続距離を延長

日本精工は10月21日、電動車向けハブユニット軸受について、新しく開発したグリースにより、EV航続距離延長に貢献する低フリクション化を実現したと発表しました。

同社では、新開発グリースを使用した「電動車向け低フリクションハブユニット軸受」は、航続距離延長と燃費向上、CO2排出量削減にも貢献するとし、2026年に同製品の売り上げ300億円を目指すとしています。

フリクション低減でグリースに着目

近年は環境意識の高まりを受けEVやHEVが普及しつつありますが、さらなる普及の課題となっているのが航続距離の延長です。

同社では、航続距離延長には回転部分のフリクション低減が有効であるとし、特に効果の大きいハブユニット軸受のフリクション低減に着目してグリースを新開発することとしました。

新開発グリースとは

グリースには基油と増ちょう剤が含まれています。

同社は基油を低粘度化してボールが転がる際に生じる抵抗を低減し、増ちょう剤の種類変更により、グリースの抵抗も低減しました。また、グリースを硬くしてボールが転がる際に生じるかくはん抵抗も減らしました。

この結果、軸受内部のフリクションを従来より30%低減することに成功しました。

(画像はプレスリリースより)

▼外部リンク

日本精工 プレスリリース
https://www.nsk.com/jp/company/news/2020/1021a.html