2021年4月量産予定

パナソニックは10月12日、同社グループのインダストリアルソリューションズ社が、アンチグレアタイプの車載ディスプレイ用反射防止フィルムを製品化し、サンプル対応を開始したと発表しました。2021年4月には同製品の量産を開始する予定です。

車載ディスプレイは、大型化、高精細・高画質化、操作性向上が進むとともに、映り込みの低減が求められています。そこで同社では、映り込みの低減と衝撃時の飛散防止が可能な、ディスプレイに貼合するフィルムを開発しました。

反射率0.5%以下、優れた耐候性、高い赤外線透過率

新製品は、アンチグレアタイプで優れた耐候性を持ち、かつ、赤外線透過率が高いフィルムです。

反射率は、ウェット製法では業界初となる0.5%以下を実現しました。ウェット製法はコストパフォーマンスは優れていますが、反射防止特性では課題がありました。

そこで同社は、この課題をクリアするため、独自の「樹脂設計技術」「ハードコート材料設計技術」「ナノコーティング技術」を用い、反射率を0.5%以下としました。

また、厳しい環境下におけるフィルムの変色や剥がれ等の劣化に対しては、ドイツ工業規格であるDIN規格をクリアする耐候性を保持しています。耐候性試験後の、より厳しいクロスカット密着試験においても、膜剥がれがないことが確認されました。

さらに、独自の工学材料設計で赤外線透過率は90%超となっているため、ディスプレイ周辺に赤外線センサーを配置する場合、センサー部を覆ってのフィルム貼り付けが可能となっています。このため、センサー受光部の穴開け加工の削減や、デザイン性向上も期待できるとしています。

(画像はプレスリリースより)

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パナソニック プレスリリース
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